カメラ:Nikon AD3 35mm f2.8
フィルム:Kodak UltraMax 400
現像・スキャン:東榤銀鹽寫真 2025/9/3
-
今日ついに決心した。大きな夢を見よう、と。防湿庫の機材を売り払って台湾元で20万を集め、Hasselblad XPanを買って、このブログに面白いコンテンツを届けよう——そう本気で考えはじめた。リストを作って機材を棚卸しして、どのボディとレンズを売れば20万に届くか計算して、専用の販売ページまでデザインしようとしていた。プログレスバーをつけて、読者がXPanプロジェクトの進捗をリアルタイムで見られるようにする、そんな構想まで膨らんでいた。
さて、いざ動き始めると、まず相手のことをよく知らなければならない。これまでXPanは自分には縁のないカメラだと思っていたので、ちゃんと調べたことがなかった。で、調べてみたら——一気に10歩引いた。
なんと私はずっと、XPanが軽くてコンパクトなオートフォーカスのコンパクトカメラだと思い込んでいたのだ。実際はまったく違う。XPanはコンパクトカメラどころか、私が最も苦手とする手動でピントを合わせるレンジファインダー機で、しかもボディ+レンズで1キロもある。さすがに驚いた。
どこでそんな記憶が生まれたのか、今となっては謎だ。ただ、RFカメラとわかった時点で購買欲はきれいに消えた。しかも画面サイズで言えば、富士のGW690シリーズ(6x9中判、90mm f3.5)のほうがXPanより大きいし、GW690とXPan 90mm f4の最短撮影距離はどちらも1メートルで同じ。本当に極限のワイドパノラマを求めるなら、Fuji GW690III 90mm f3.5のほうがずっと現実的だ。何より電子式じゃないのが安心できる。
ボディのサイズだけ見て「600〜700gくらいかな」と思っていたのが間違いだった。レンズにも重さがあることをすっかり忘れていた。XPanのボディ単体は720g、3本のレンズはそれぞれ:
- 45mm f4:235g(ボディ合計955g)
- 30mm f5.6:310g(ボディ合計1030g)
- 90mm f4:365g(ボディ合計1085g)
1キロ前後というこの重さでは、「ポケットに入るパノラマカメラ」にはなれない。それにしても、なぜあんなに長い間XPanを誤解していたんだろう。
ということで、自分を褒めたい。台湾元で20万が浮いた。火は消えた。
-
このフィルムは2025年8月下旬、母の手術に付き添っていた頃に撮ったものだ。あの数日間は病院に泊まり込んで、あまりよく眠れなかった。でも母はすぐに退院したので、そこまで大変ではなかった。ただ、病院にはパソコンを広げてちゃんと仕事できる場所がなかったのが一番きつかった。みなさんも、自分自身もご家族も、どうかお元気で。
母の付き添い中に、ちょっとした暴挙に出た。ネットでRicoh GR21(21mm f3.5)を2台同時に買ったのだ。そう、2台。同じ出品者が2台まとめて売っていて、どちらのほうがコンディションがいいかわからなかったから、両方買ってしまった。問題があれば返品すればいいと思って。
ネット購入には返品期限があるので、急がなければならない。ちょうど病院にいる間に自宅に届いた。うまいことに、その日の空き時間に洗濯物を取りに帰る用事があったので、急いで家に戻り、GR21を取り出して手早くチェックして、そのまま外に出て撮影。1時間以内に36枚を撮り切り、すぐに現像に出した。カメラに問題がないか、できる限り早く確認したかったから。返品期限があるので。
結果、1台目のGR21は問題なし。勢いでもう1台も注文したら、そちらも特に問題なかった。こうして2台のGR21が防湿庫に仲間入りした。
-

#1
病院から急いで帰ると、息子がすごいレゴ(Lego 76968)を組んでいた。構造がかなり複雑らしく、紙の説明書とiPadの電子版を同時に開いて格闘していた。

#2
母が手術を受けたのは台大癌医、私の母校である台湾科技大学のすぐそばにある。台北市の公館エリアだ。バイクで来てみると、懐かしい景色がそのままそこにあった。

#5
台大癌医の正式名称は「国立台湾大学医学院附設医院癌医中心分院」。鴻海創業者の郭台銘氏の惜しみない寄付があってこそ、これほど充実した医療環境が整っていると思うと、本当に感謝しかない。

#6
母が点滴を打った直後、少し血が滲んでいた。直感的にまず1枚撮らなきゃと思った。今見返すと、このフィルムの中で一番「あの瞬間が蘇る」写真だ。これがいわゆる報道写真の力なのかもしれない。

#7
年を取った人が手術室に入るのは、どんな手術でもリスクが伴う。うまくいくと思っていたけど、それでも頭のどこかで「もしこれが母との最後の時間だったら」という考えがよぎった。そう思ったとき、「写真を撮らせて」と言った。母はマスクを外して、窓際に連れていかれた。光がとてもよかった。Nikon AD3 35mm f2.8の日付機能をオンにして、8月25日を記録した。写真には1995年と表示されているけれど、実際は2025年のことだ。

#8
台大癌医のロビーの採光デザインが面白い。遠くから見ると羽ばたく翼のように見えて、近づくと生命力を象徴する葉っぱだとわかる。

#9
がんという、一般的に難治と言われる病気を抱えてここに来る人たちの気持ちは、きっと相当重いはずだ。だからこそ、どんな小さな希望や自信も大切にしてほしいと思う。心の状態が、がん細胞と共存できるかどうか、さらには打ち勝てるかどうかにも深く関わっていると、私は信じている。

#11
病院を出る道すがら。ビルの上の基地局はみんな敬意を持って見るべきだと思っている。都市の電波を支えてくれている守り神だ。今の時代、電波なしでは生きていけない。

#12
ついでに紫蘿蘭に寄って、前に撮ったBaby Rolleiflex 4x4のフィルムを受け取った。

#14
同じ夕暮れ時、フラッシュオフで撮影。前の「フラッシュを塞いだ」写真のほうが色がずっといいと思わない?

#16
ずっと昔、父がまだ生きていた頃、ここにバイクで差し入れを届けたことがある。確か水だったと思う。父はこのあたりで電気や配管の仕事をしていて、暑さで水を飲み干してしまったと。渡すと、父はものすごい勢いで飲み干した。工事現場で汗だくで働く父の姿を間近で見た、初めての記憶だ。あれからもう10年以上経つ。それでも、ここを通るたびにあの光景が浮かぶ。

#20
この日は病院で早起きして、下に朝ごはんを買いに行ったら、どこもまだ開いていなかった。

#21
台大癌医の反対側に出ると、年季の入った低い建物が並んでいた。

#24
道を歩いていたら、外国人観光客にガイドがこれはパームツリーだと説明しているのが聞こえた。え、ヤシの木じゃないの?

#25
台北市懐寧街の交差点あたりを通りかかった。この写真を撮った時の状況は、もうよく覚えていない。

#26
Nikon AD3 35mm f2.8で自撮りテスト。

#27
大学の頃、この辺りによくバイクの修理に来ていた。懐かしい。

#28
この日は台北101の近くで仕事。観光客がみんなこのアート作品を撮影していた。
-
以上、Nikon AD3 35mm f2.8とKodak UltraMax 400の1本でした。ご覧いただきありがとうございました。
The Film Effects on Meをもっと見る
購読すると最新の投稿がメールで送信されます。














