50mmレンズは狭い空間ではほとんど使い物にならないが、40mmならその問題がない。しかも独特のパースペクティブ感も保てる。

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この記事を書きたいと思っていてずいぶん経つ。「究極の神玉」と呼ばれるOlympus OM-System Zuiko 40mm f2についてだ。このレンズの存在に気づいたのは、OM-Systemのレンズラインナップを眺めていたときだが、当時は完全に無視していた。開放絞りが特別大きいわけでもなく、マクロ機能もない。OM-Systemのコレクションを揃えるという目的がなければ、おそらく買うことはなかったと思う。

しかし実際に手にしてみると、Olympus OM 40mm f2が実に不思議なレンズだということがわかった。なぜなら、このレンズは歴史上そして世界で唯一、以下の5つの特徴を同時に備えているからだ:

  1. 最大の開放絞り(f2)
  2. 最軽量(140グラム)
  3. 最小のボディ(全長2.5cm)
  4. 最短撮影距離(30cm)
  5. 全金属鏡胴(操作感が非常にしっかりしている)

Olympus OM-Systemは一眼レフシステムの中でもトップクラスの軽量コンパクトさで知られているが、Olympus OM 40mm f2はそのOM-Systemの中でさらに最軽量のレンズだ。つまり、OMボディにOM 40mm f2を組み合わせれば、軽さの上に軽さが重なるという状態になる。

私が思うに、Olympus OM 40mm f2はあらゆる面で非常にバランスの取れたトレードオフを実現したレンズだ。当時Olympusの主任設計者だった米谷美久氏が、もし開放絞りをf2より大きくしていたなら、140グラムという重量は実現できなかっただろう。最短撮影距離をさらに短くしていれば、全長を1インチ(2.54cm)以内に収めることはできなかっただろう。

Olympus OM 40mm f2は、Olympusの「軽量至上主義」をまさに体現したレンズだ。軽量化のために、絞りリングとフィルタースレッドが一体化されている。つまり、レンズ前部の絞りリングを回すと、取り付けたフィルターも一緒に回転する。これは通常のレンズ設計では起こらないことだ。そのため、PLフィルターやグラデーションNDフィルターのような方向性のあるフィルターを使う際は特に注意が必要だ。

スペック表を見るだけでも、Olympus OM 40mm f2は非常に魅力的だ。しかし私が思うに、このレンズの魔法を生み出している本質は、40mmという焦点距離にある。なぜ各レンズメーカーは40mmレンズをあまり作らないのだろう。35mmや50mmは選択肢が豊富なのに。もっとたくさんのレンズを売るためだろうか。確かにパースペクティブを強調するなら50mmの方が明らかだし、広角を活かすなら35mmの方が有利だ。だから40mmは「中途半端」な存在になってしまっている。しかしその中途半端さが、攻めにも守りにも使いやすいという汎用性につながっている。

実際に使っていて一番驚いたのは、56度という画角が、カメラを構える前に肉眼で見た景色の透視構造を忠実に再現することだ。「再現する」というより「変えない」と言った方が正確かもしれない。だからOM 40mm f2で撮るとき、構図を調整することがほとんどない。肉眼で「これは撮れる」と思った瞬間、カメラを持ち上げてファインダーを覗けば、そのままの景色が広がっている。そのままシャッターを押せばいい。迷う必要がほとんどない。

そのため、OM 40mm f2を使っていると、「流れるような一体感」を感じやすい。レンズ自体も軽いので、どのOMボディと組み合わせても、一機一鏡の重量は最大680グラムだ。また、30cmという最短撮影距離のおかげで、あらゆる場面で活躍できる。特に狭い室内空間や、一人称視点を意識したあらゆる場面で力を発揮する。f2の開放絞りがあれば、ISO 400のフィルムと組み合わせて、一般的な室内光でも1/30の安全シャッタースピードで撮影できる。

以上がOlympus OM 40mm f2の使用感だ。以下に実写サンプルをいくつか紹介する。

 


#1
50mmが遠くのものを写すのに向いているとすれば、40mmは目の前のものを写すのに向いている。

Olympus OM 40mm f2(1/1000、f2.8)
Olympus OM-3 Ti
Reflx Lab 800T

 


#2
「目の前のもの」は、気軽に手に持てるほど近い距離でも問題ない。

Olympus OM 40mm f2(プログラムオート P モード)
Olympus OM-40
Ilford Delta 400 Professional

 


#3
少し距離を置いても、35mmレンズのような軽い歪みが出ることなく、それなりのボケを得られる。

Olympus OM 40mm f2(プログラムオート P モード)
Olympus OM-40
Ilford Delta 400 Professional

 


#4
OM-System全体の中でも最軽量のレンズなので、常に携帯して、ふとシャッターを切りたくなった瞬間にも対応できる。

Olympus OM 40mm f2(1/1000、f2)
Olympus OM-2 SP
Kodak UltraMax 400

 


#5
40mmの画角は、遠くのものをフレームに収めるのに十分だが、35mmのように余計なものまで入れすぎない。

Olympus OM 40mm f2(1/1000、f8)
Olympus OM-2 SP
Kodak UltraMax 400

 


#6
広角の吸引力が必要な場面でも、OM 40mm f2は十分に対応できる。まさに万能焦点距離だ。

Olympus OM 40mm f2(プログラムオート P モード)
Olympus OM-40
Ilford Delta 400 Professional

 


#7
基本的に、OM 40mm f2は「使い方次第で用途が決まる」レンズだ。この写真は飛行機の窓越しに撮影したものだ。

Olympus OM 40mm f2(1/500、f16)
Olympus OM-3 Ti
Reflx Lab 800T

 


#8
個人的には、OM 40mm f2とモノクロフィルムの組み合わせがとても好きだ。

Olympus OM 40mm f2(プログラムオート P モード)
Olympus OM-40
Ilford Delta 400 Professional

 


#9
モノクロフィルムと合わせると、自分の網膜に映る映像がそのままモノクロ写真に変換されていくような、不思議な体験ができる。それほど人の目に近い画角なのだ。

Olympus OM 40mm f2(プログラムオート P モード)
Olympus OM-40
Ilford Delta 400 Professional

 


#10
OM 40mm f2で撮る一枚一枚が、自分の一人称視点だ。広すぎず、狭すぎず、そのボケは自分の視線が注いだ先の映像の再現だ。

Olympus OM 40mm f2(1/125、f2.8)
Olympus OM-3 Ti
Reflx Lab 800T

 


#11
個人的にOM 40mm f2の最良の絞り値はf2.8だと思っていて、ほとんどの写真はf2.8で撮影している。

Olympus OM 40mm f2(1/2000、f2.8)
Olympus OM-3 Ti
Kodak Gold 200

 


#12
もちろん、f2開放での撮影も全く問題ない。

Olympus OM 40mm f2(1/500、f2)
Olympus OM-2 SP
Kodak UltraMax 400

 


#13
f2の開放絞りは、光量が不足する場面でシャープな画像を得るための最後の切り札になる。もう一段暗くなると対応できなくなるから。

Olympus OM 40mm f2(1/30、f2)
Olympus OM-2 SP
Kodak UltraMax 400

 


#14
f2開放で、やや遠めの被写体に合わせたときの被写界深度とボケ感の描写を確認してほしい。

Olympus OM 40mm f2(1/1000、f2)
Olympus OM-2 SP
Kodak UltraMax 400

 


#15
絞りをf2.8へ少し絞ったところ。

Olympus OM 40mm f2(1/60、f2.8)
Olympus OM-3 Ti
Reflx Lab 800T

 


#16
f8まで絞ると、無限遠にフォーカスした大半のシーンに対応できる被写界深度が得られる。

Olympus OM 40mm f2(1/1000、f8)
Olympus OM-3 Ti
Reflx Lab 800T

 


#17
f4に絞ったところ。

Olympus OM 40mm f2(1/2000、f4)
Olympus OM-3 Ti
Kodak Gold 200

 


#18
初期のOlympus OMレンズには単層コーティングと多層コーティングの区別があるが、OM 40mm f2は発売当初から多層コーティング(MC)を採用している。画面への光の干渉を抑える効果は、かなり顕著だ。

Olympus OM 40mm f2(1/2000、f16)
Olympus OM-3 Ti
Reflx Lab 800T

 


#19
正直に言うと、OM 40mm f2で撮った写真には一貫した「淡さ」のようなものがある。水のようなもので、無色無味ではあるが、どんな容器に入れてもその形に変わる。

Olympus OM 40mm f2(1/2000、f4)
Olympus OM-3 Ti
Reflx Lab 800T

 


#20
以前、OM 40mm f2をRicoh GR3xのような感覚で使えないかと思い立って、全自動露出のOlympus OMボディに装着してみた。絞りも気にしない、シャッタースピードも気にしない、フォーカスだけ合わせればいい。

Olympus OM 40mm f2(プログラムオート P モード)
Olympus OM-40
Ilford Delta 400 Professional

 

以上がOlympus OM 40mm f2の使用レビューだ。最後にスペックを掲載する。ご覧いただきありがとうございました。

 

Olympus OM-System Zuiko Auto-S 40mm f2

発売年:1984年
コーティング:多層コーティング(MC)
画角:56度
レンズ構成:6群6枚
絞り値:f2、f2.8、f4、f5.6、f8、f11、f16
最良画質域:f4、f5.6、f8
最短撮影距離:0.3m
最大撮影倍率:0.2倍
重量:140g
全長:25mm
最大径:60mm
フィルター径:49mm
製造国:日本製

徐仲威

拍底片的網頁設計工作者(工作室:xuzhongwei.tw

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